最近仕事や何やらで忙しく、読書の時間が取れずにイライラするゆらりんです。
そんな中、手を出し始めたのが講談社ラノベ文庫から出版されている『アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者』です。
作品としては結構古い部類に入るものだと思うのですが、そもそも「オタク」が主人公で、テーマが「萌え」という時点で、若干ドン引きしてました。
これこそ、「食わず嫌い」というヤツです。すみません…
最近ちょっと気分がクサクサしていたこともあり、気分を変えたくて、思い切って購入してみました。
『アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者』とは?
著者:榊一郎
イラスト:ゆーげん
出版社:講談社
レーベル:講談社 ラノベ文庫
発売日:2011/12/2
『オタク』を原因に幼馴染からフラれ、高校入学後すぐに中退→自宅警備員となった加納慎一。1年にもわたるその生活は、両親からの最後通牒を機に終わりを告げた。仕方なく就活を始めた慎一が見つけた絶好の就職先は、『異世界へオタク文化を広める』ための会社だった???
こんな感じで始まる物語、でも、そこは『棺姫のチャイカ』シリーズ (富士見ファンタジア文庫)や『神曲奏界ポリフォニカ』シリーズ(GA文庫、GAノベル・SBクリエイティブ)など幅広い作風と長い作家歴をお持ちの榊先生、ただのオタク垂れ流しラノベとはなりませんですね~。
中世のヨーロッパに近い文化構造&異世界ならではの人種?差別を持つ国に現代の(『オタク』)文化や博愛主義などの思想を持ち込むとどうなるのか?
あらすじ&挿絵のかわゆさからは想像もつかない、ある意味骨太の小説に仕上がっていると思います。
ラノベのある意味の定番である、『ダメ人間である主人公が苦難を乗り越え成長していく』という要素もばっちり盛り込んであり、これは17巻まで続くのもよくわかりますね。
また、脇を抑える女性陣も、それぞれの個性&キャラが際立っていて、いい感じです。
これは異世界モノならではの『エルフ、ドワーフ、人間など種族でキャラを書き分けることが可能』という点が非常に大きな利点となっているように感じます。
15巻以上続いているライトノベルは、読者の支持が大きい=面白いことが多い
今回、『アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者』を読む気になった理由の一つには、
シリーズ合わせて全18巻(すでに完結)
という、シリーズの長さがあります。
一応、「安定して読めるライトノベルを見極める」ゆらりん的ポイントの一つに、
シリーズが15巻以上続いているものは、読者の支持が大きい=比較的面白いはず!
というのがあります。
(というか、たとえ面白くても、人気がなければすぐに打ち切りになるのがライトノベル業界の恐ろしさです…)
また、ライトノベルといっても、「ライトだから書くのも普通の小説より簡単」というわけではありません。
1冊数百ページの本を、
たいていは数か月(もしくは1年くらい)ごとに1冊刊行する
というのが最低レベルの刊行ペースです。
つまり、たとえライトノベルであってもシリーズものを15巻以上も書き続けることができるということは、作者さまの側にも
- それなりの筆力
- それなりの体力
- それなりの気力・根性
が備わっているということです。
その点、『アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者』は、全18巻。
長期間安定した人気を保っていることと思われます。
さらに、今度はシリーズがあまりに長すぎると、
- 最初の話と主題が全く違う
- いつの間にか主人公が変わっている
- 登場人物がほとんど入れ替わっている
- 話が尻すぼみに小さくなってくる(広げすぎた展開をまとめきれていない)
などといった、ストーリーの破綻が起こってくることも多いのですが、18巻というのはそういった意味でもちょうどいい感じかな、と思います。
まとめ
やっぱり食わず嫌いはダメですね~。
美味しいものを逃してしまいます(汗)
結局、最終巻まで購入しましたので、できるだけ早く感想をアップグレードと思います。
★どうしても活字が嫌いな方には、コミックもあります。
原作とイメージが異なるコミックも多いのですが、それも含めて楽しめますよ。
アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者(1) (アフタヌーンコミックス)
- 作者: 榊一郎,梶谷きり,ゆーげん
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/10/04
- メディア: Kindle版
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